米中貿易戦争とFX その2

日本人投資家は、外貨の買いポジションが好きだという傾向があります。豪ドル円やNZドル円などスワップが高かった通貨ペアの場合は特にその傾向が強く見られましたが、今ではそこまで高金利通貨ということでもなくなってきたにもかかわらず、やはり日本人は円売り外貨買いが好きです。

そのため外貨の買いポジションが相当数積み上がっており、こうしたポジションが最も恐れるのが急激な円高進行によるポジションのロスカットです。米中貿易戦争はその引き金を引くには十分なインパクトのあるニュースなのですが、今のところその爆弾は炸裂していません。

では、今後はどうか?2018年6月は貿易戦争の激化が顕著だったにもかかわらず、米ドルが上昇するという展開が続きました。主にテクニカル主導の相場だと言われていますが、それだけだとここまで力強いドル高は起きないでしょう。

ひとまずはこのドル高が続いている限りは、円高に振れる可能性は低いと思います。しかし、それがいつまで続くかが分からないというのが、昨今の相場の不気味なところです。

米中が一歩も引かない状況で、この貿易戦争はどこへ向かうのでしょうか。その結果によって外為相場がどうなるのかも気になるところです。ここから先は筆者の私見も入りますが、この貿易戦争はそれほど長くは続かないと思います。なぜなら、単に高率の関税をかければ問題が解決するというほど甘いものではないからです。

現実に、すでにアメリカ国内では安くて良質な海外製品が入ってこないことに不満が噴出しています。高い関税をかけて外国製品が入りにくくしたところで、アメリカ国内でそれと同じものを同じコストで作れるかというと、そんなことはないからです。かくしてアメリカ企業が材料や部品の調達に困り、高くて品質の良くないアメリカ製を使うか、関税を払ってでも外国製品を使うかの選択を迫られることになります。どちらにしてもアメリカ製品の値段が高くなるか、品質が悪くなるかのどちらかです。



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